以下熱帯魚のブリーティングに於ける水道水の硬度の関係を書いております。
個人的な見解になりますので興味のある方は参考程度に読んでみてください。
文体は整えておりませんのでご了承下さい。
熱帯魚の繁殖、特に軟水に生息する魚種に於いては水道の原水の硬度により難易度が大きく変わってくる。
具体的な例として引っ越しを期に魚の繁殖が出来なくなった、若しくは出来るようになったという話や、夏には魚が繁殖するのに冬には全く増えないという話等がある。
前者に関してはその地域の水道の原水に起因するもので後者に関しては降雨による硬度の変化によるものが原因と考えられる。
一般に日本の場合は水道の水源として浅井戸と河川の表流水を用いているものが主になり、前者が硬水寄りで後者は軟水よりの傾向があるが地質や井戸の深さ等で一概ではない。
その上で表流水に関しては降雨による硬度の低下が著しく、梅雨時期や台風の多い夏季には冬と比較して硬度が半分程度まで下がる地域が多い。
硬度の表示としてアメリカ硬度とドイツ硬度があり、熱帯魚の飼育の上では簡易的な試薬で計りやすい後者のドイツ硬度を用いる場合が多い。
アメリカ硬度からドイツ硬度への変換は概ねアメリカ硬度を18程度で割ることで求められる。
ディスカスやエンゼルフィッシュを繁殖を目的として飼育する場合、実際に繁殖した方の住所から概ねの水道の硬度を調べたところ、アメリカ硬度で30程度の地域が多い。この場合の水をドイツ硬度で測定した場合概ね2となる。
他のコリドラスやラミレジィ等の南米産の熱帯魚の場合も概ね上の数値であれば繁殖が可能な範囲になる種類が多い。
逆にアメリカ硬度が40を越える場合は30程度の場合と比較して繁殖はかなり厳しく、80を越える場合は水替えをせずに濾過を回し続け飼育水に多量の有機酸が蓄積した場合や、その後水替えした場合に産卵まで至ることがあるが再現性に乏しく実用的ではない。
水槽内での有機酸の役割に関してはここでは割愛する。
●簡潔にまとめるとドワーフシクリッドやディスカス、エンゼルフィッシュ等の繁殖を目指す場合は飼育水の硬度をドイツ硬度で2を切る程度に調整すると繁殖しやすい。
硬度が高すぎる場合はRO水で割って硬度を下げても近い結果が得られる。