良く質問を受けるのでわかる範囲で書いておきます。
本来は丈夫で飼育しやすい好日性ソフトコーラルですが導入直後や飼育していていきなり開かなくなる場合があります。
下記に原因と対処法をいくつか挙げておきます。
※2017.08.18 一部加筆
1.比重
基本的に許容範囲はかなり広いのですが、蒸発やその後の足し水のやり方次第で極端な高い比重になるとマメスナギンチャクすら開かなくなります。
この場合はRO水を足して比重を戻せばすぐに回復します。
水道水を足すとバランスが崩れる場合があります。
2.水質
全般的なことになるのですが、腐植の蓄積で黄ばみが生じたりPHが落ちたりしてもなりますし、デトリタスが堆積し底が腐敗したり、スキマーのスラッジがたまりすぎた場合にも起こり得ます。
対策は汚れた場所を掃除することになります。飼育水の交換と共に底の掃除とスキマーの掃除を行えば改善に向かうことが多いです。黄ばみは活性炭を用いた方が早く対処できますが、微量元素のバランスも崩れるため水換えも併せて行う形になります。
3.生物
意図して導入したもの、意図せずに導入したものありますが、魚や甲殻類、セイタカイソギンチャクやヒドロ虫等の刺胞動物、ヒラムシやウミウシ等色々あります。食害や接触によるストレスで開かなくなるため、一つのサンゴだけおかしい場合に良く観察してみると意外な生物が原因の場合もあります。
特にペパーミントシュリンプや、キャメルシュリンプはソフトコーラルの種類によっては良く食べますので、カーリーの対策で導入される場合にはカーリーがなくなれば次の獲物を探しますしはじめからソフトコーラルやLPSが狙われる場合もあります。上手くいかなかった場合やその後の処置も検討することをお勧めします。
原因の生物が意図して持ち込んだものであれば分ける水槽があれば分けるようにするしかありません。魚やエビは味をしめるとひたすらに食べ続けます。
ヒラムシやウミウシ等の場合は駆除剤を用いて駆除することでサンゴの状態が改善する場合があります。
4.照明
水草が育つ程度の照明で十分ですが、暗いとそもそも開きません。マメスナギンチャクやウミキノコの類いは夜は閉じます。
つけてすぐは開かないので少し時間をおいてみるしかありません。
育成だけであれば水草用のもので育ちます。
以上、好日性のソフコトーラル自体は器具を揃えていれば簡単なものが多いです。
但し、一度開かなくなるとダメージの程度によっては開くまでに1週間以上要する場合もあります。
水流に関しても形状の複雑なトサカの一部を除いて殆ど気にする必要はありませんが、水流が強いほど良く成長します。
らんちゅうの店頭在庫が減ってきたので小さめのサイズを近々補充します。