降水量と水質の関係についてまとめております。
雨が降ると水が変わるというのは、金魚の飼育でも熱帯魚の飼育でも良く言われます。
書いてたら長くなりすぎたので下の方にざっくりと内容をまとめてあります。
水質の具体的な内容としては、熱帯魚と金魚についての原産地の気候や河川環境について考える必要があります。
金魚は中国が発祥の地と言われていますが、その日本での歴史は長く、日本で発達した品種に関しては日本の風土に合った形での自然淘汰も少なからず有り日本の環境に適したものになったと考えていいと思います。日本の河川水は概ね中性から弱アルカリくらいのものになります。
河川の水質に関しては日本の独特の地形に因るところがあります。
基本的に軟水の地域が多いのでが、雨が降ると川の水は増し一気に海へと流れ出ることになります。
地下水のようにゆっくりと硬度物質を溶かしながら流れることはありません。
そのため河川の流量が少ない方が硬度物質を溶かす機会が増え、逆に流量が多いほど硬度物質やその他の不純物をイオンとして溶かす機会がなくなります。
増水した河川は濁っていますが大部分は粒子の大きい物質になり、本当の意味で水にとけているものは少なくなります。
結果的に雨が沢山降れば水が軟水になることになります。
極端な軟水は水質の変化も起こしやすく、好気性の強制ろ過を行っている場合はPHの降下が激しくなります。そうなると中性からややアルカリ寄りが良い金魚は肌荒れを起こしやすくなります。
これは中性やアルカリ性を好む熱帯魚でも同じことが言えるのでカキガラやサンゴ砂を予め入れておく事を勧められます。
逆に雨が少ない時期は硬度が上がることになり割りと水持ちが良い場合が多いです。
金魚を飼育する上では季節での降雨量の変化は都合が良いことなのかもしれません。
次に熱帯魚の原産地に関して、ここでは南米や東南アジア、アフリカ等の熱帯雨林の河川を一つの例として上げます。
熱帯雨林の土壌は通年で温暖な気候故に有機物はすぐに分解され、基本的には痩せたラテライトという赤褐色の土壌になります。
風化が進みきったあとの痩せた土壌になり、もはや水に溶ける硬度物質や栄養塩の類いは残っていない状態になります。
その上植物の落ち葉が分解される過程で生じる腐植産の働きで僅かに残った硬度物質さえも、沈殿もしくはコロイドとなりイオンとして働かなくなります。
その結果極めて軟水で酸性の河川水ということになるのですが、地下深くを流れている地下水に関しては、地表とは違い硬度物質が含まれています。
それが極端な降雨で地か水位が上昇し河川水の硬度をあげる形になります。
そのため熱帯魚は水を変えて硬度が上がると産卵や繁殖行動に出るものが多いとなります。
基本的には水質の挙動が日本とは逆になります。
まとめ
長くなりすぎたので簡潔にまとめます。
日本は雨が降ると硬度がさがる環境で熱帯魚の場合はその逆と言うことです。
また、雨が続くときに硬水の魚を管理する場合や餌を良く食べる魚を飼育する場合はPH下降の対策を行うべきと言うことです。
この時は軟水の魚はため水のPH管理が楽になり繁殖もしやすくなります。
地下水に関しては井戸を最近使ってないのでまた使うときにじっくり考えてみようと思います。
ちなみに今日の店舗の水道水の総硬度は1.5でした。ディスカスやプレコの水かえを頑張らねばなりません。
以下アピストグラマの稚魚の記録になります。
ミウアは昨日から落ちた個体が0です。やはり水かえを積極的に行うべきだったようです。今回は転がったりしている個体は見受けられないので残っている分に関しては悪くないのかもしれません。
ウィルヘルミィも2番が明日給餌開始できそうです。死亡も0です。
こちらは狭いようです。伸びません。移動先を計画しているところです。